家族一緒のリビングで、テレビを見ながら『エアドリブル』
エアドリブルとは、バスケットボールのドリブル練習器具で、室内でも静かに練習ができるサポート商品です。マンションにお住まいの方だけでなく一軒家でも、バスケットボールほどの大きさのボールを室内で腰の高さ程度から落とすだけでも振動と騒音はかなり大きなものになります。しかし、バスケットボールなど、スポーツに打ち込む子供たちの熱意に、親はなんとかしてあげたくなるもの…。
そんなご両親の想いを解決するために開発した「エアドリブル」は、お子様の運動能力の向上とスポーツへの熱意を促進するために最適なツールです。
開発情報
「バスケットをはじめた人、昔バスケットをしていた人!」「マンションのリビングでドリブル練習して、となりでTVを見ることができる!」を商品コンセプトに、おもちゃでは無く、本当に練習ができる道具を作りました。
- ボールとぶつかる面の衝撃音を軽減
- 床に伝わる振動を軽減
- ドリブルの感覚を楽しめて、練習に使える
そんなドリブル練習の強い味方が「エアドリブル」です。
開発計画
2014年8月 依頼者からのご相談から開発スタート
依頼者が自身で試作を作って製品化を検討していたが、やはり個人での試作品作りは精度とクオリティの面で難しく、空まめシステムに相談があった。当初は弊社製品「バンバンボード」の素材の利用を検討したが、製品のコンセプトにマッチせず、早々に方向性を再検討することになった。
2015年8月 試作品として具体化
空まめシステムの製品開発において「先ずは具体化してみる」というスタンスで試作品を作ることが多い。頭の中でのイメージが、具体化することで様々な問題点が浮かび上がってくるからだ。試作第2世代は、ロープの網とフレームとの間にゴム網を構成したもの。試してみるも、バウンドが弱く、ドリブル感が全く再現できなかった。
2015年9月 網製から布製へ
試作第2世代の問題点を解決するため、第3世代ではバウンド面を布製に変更し、フレームとの間により強力なゴムを採用して強化を図った。バウンド力が高まりドリブル感は高まったが、ボールと布の接地面が増えたことによるノイズ(音)と床への振動は室内使用に耐えられるものではなかった。開発はテストと改良の積み重ねで、地道な作業が製品クオリティに影響する。この製品はテストと改良を何度も繰り返しすことになった。
2015年12月 強化ゴムを網上に成形
これまでの試作から、最終的に採用したのは「強化ゴムを網上に成形」して、フレームに直接接続するという方式だった。これにより、騒音は軽減されドリブル感も出すことに成功した。そして次はフレームの改良だ。試作第3世代まではスチール製のフレームでテストを行なっていたが、量産を見越した場合、コスト高になることが目に見えていた。そこで試作第4世代では木製のフレームを検討してみることにした。木製であれば、素材コスト成形コストが大幅に削減できる。コスト削減は販売価格に影響し、消費者は「安価でよい商品」を望むのは必然───。
よって試作第4世代は、木製フレームにゴム製網をセットしたものとした。しかし、実際に使用してみてすぐに木製フレームの問題点が発生した。ドリブルの反発と一緒に、エアドリブル自体が跳ね上がってしまうのだ。本体が軽量過ぎたために、ゴム製網の反力に耐えられなかったのだ。コストを気にし過ぎたことの結果である。このテスト結果によりスチール製のフレームに戻すことにした。
2016年8月 量産開始
数々の試作とテスト、問題点の解決を経て量産化に成功した。これまでの努力が実を結んだ瞬間であった。依頼者に連絡し、喜びを分かち合った。梱包用の箱のデザインも完成し、製品を販売用に出荷する。この瞬間が製品開発をしている者たちの至福の時といえよう。
様々なテストと試作を繰り返したエアドリブルであるが、商品化してからも製品の改良は続いた。フレームとの干渉部品の補強や、製品の魅力向上のための意匠変更。また、コスト改良のための仕様変更など。ユーザーからのフィードバックを基に、改良を重ねた部分もある。空まめシステムは、販売後も小さなニーズを聞き洩らさず、少しでも改善してより良い製品としてブラッシュアップすることを怠りません。これが、商品開発において他社に誇れる空まめシステムの自慢です。